鑑賞「052:婆」

ハロー、せかい、十月ですよ。ということは『題詠blog2010』の投稿期間終了まであと2ヶ月を切ったんですね。。鑑賞で走る私にもまたひえぇーな現実。マイペースがすてきなのはもちろんとして、けどこう、自分で決めて無茶するのもいいよねー。走れるとこまで存分に走りますっ。ではではTB1〜123のなかから一首をぎゅっとピックアップします。


■ あきらめることがそんなに悪いのかそのへんどうよ麻婆豆腐
   (牛 隆佑)
まずもう結句のチョイスがおもしろいです、お題をうまく詠み込んでますねー。脈略なく持ってきたようにも見えつつ、四句と五句で「dou-」の韻の位置をそろえているあたり、ちゃんと計算されています。さらに、一・三・五句は出だしの母音が「-a」、二・四句は「-o」と、交互に配置してつながりを持たせてる。声にしてみると口の動きの心地よさがわかります、読んでみて読んでみて。そうね、麻婆豆腐は熱血で、性格があるとしたらあきらめない感じ。主体が、自身のなかにしか答えのない問いを目の前の食にぶつけるようにレンゲで麻婆をかっ込んでいる姿が浮かびます。くるしいよね、けど前進だよね、あきらめることだってさ。