鑑賞「040:レンズ」

本日ふたつ目のお題、TB1〜137のなかからさっくりと一首。


■ 物事はあるべき様に納まるか 穂村弘の眼鏡にレンズ (古屋賢一)
ふふ。レンズとフレームにとっては、それが自然なことなんですよね。けど穂村さんにとってはどうかしら、穂村さんにとっての「べき」とは。道具側の完成度か、使う側のスタイルか、レンズをめぐる熱き攻防は続きます。ほんとか。


お歌から離れて、ちょっとおしゃべり。穂村さんは伊達メガネなんですね。それもコンタクトをした上でフレームのみのメガネをかけてらっしゃるとか。こう書くと一見屈折感が漂いますけど、なんかわかる気もするんです。段差なくクリアに世界を見たい、けど内と外との連結にあたり窓枠のようなひとつのクッションが欲しい。このふたつはそんなに矛盾してないとおもうの。たぶんそれが、歳を重ねてきたおとなの、こころの具象化かもしれないっておもいます。