鑑賞「024: 相撲」

TB1〜153のなかからのピックアップです。本家は物議を醸してますね、むぅ。。 私が昨年題詠blogを詠み走っていたとき、自分からとおいお題をいかに自分のものにして詠むかをいつも考えていたように思います。これもそういう種類のお題と言えそうです。一方で、時事などは扱いやすいですが、風刺や説教にとどまってしまいがちなのが悩ましいところ。


■ のったりと雲の相撲を眺めいる草に背中の汗吸わせつつ
   (中村成志)
「雲の相撲」の勝利ですね。付き、千切れたりの変容、のったりというオノマトペは、雲の流れと運動をしたあとの怠惰な(上半身裸になって、おそらく四肢を投げ出すように寝転がっている)身体の両方に掛かっています。下の句の描写から草の香り、じっとりと汗の感触。ゆっくりと、ゆっくりと時は流れてゆく。いいですね。