鑑賞「025:環」

怒濤の更新といいながらちょっと休憩入ってました。ハロー、せかい。
TB1〜152のなかからのピックアップです。環七、環八、多かったな。私はずっと北海道に住んでいるので、この道のある風景を想像することは容易くはないのですが、住宅地から都市の核心に乗りこんでいくような、なにか心象とダブるような道なのでしょうね。今回は軽めに二首紹介します。


■ 環状を成すがごとくに迫りくる今宵おほぞら星の多きよ(船坂圭之介)
つながる、広がってゆく。星のような一点、一点であるこころの孤独に迫るような、満天。


■ 連環の断ち切られては放たれつ戻らぬ俺のソラリスの海 (藻上旅人)
「俺の」がつよいです。「俺の」であることでこの歌が美醜併せ持つ生身の人間の慟哭となる。謎めいた知性、ソラリスの海的な存在を「俺の」と断言できる期間があったことの奇跡を想います。いいですね。